学校の働き方がブラックだと言われ久しいです。それを改善しようと、いろいろな法律や通知も出たりしていますが、現場の実態はなかなかです。ツイッターでも、たくさんの教員が苦労している様子がわかります。この記事では、長年組合活動を続けてきたほるもんが、組合にできることを述べます。読み終わって、組合そんなことしてるのか〜などと思っていただけるとうれしいです。
けっこう起こっている勤務時間の改ざん
現場の管理職が「部活動は勤務時間の報告にあげないでね」「土日に仕事してに来てもそこには入れないでね」(実はいまだに、労働者の申告による把握のところもあるのです)現場の教職員もなにかおかしいと思うのですが、「80時間超勤こえて、産業医といちいち面談したくないでしょ」なんて言われると、「確かに」と思ってしまう人も。もちろん、もやもやしつつ、泣き寝入りさせられている人もいるでしょう。
妹尾昌俊さんが詳しく論じてくれています。
組合ができること
労働組合(教職員組合は教職員団体)は、勤務条件に関わる交渉権を持っていることを、公的に認められた団体です。なので、管理当局は、正式な要求があった場合「誠実に対応」する義務が生じるのです。誠実というのは、時間的にも、内容的にもです。例えば、勤務時間改ざんについては、ずっぽり勤務条件に関わる案件ですので、その実態と組合からの要求があったのなら、教育委員会は何らかの動きを取らなければなりません。
最初は適当に受け流すかもしれませんが、校長のその行為が、学校や教育委員会にとって非常にリスクの高い行為であること、文科省から出されている通知やガイドラインに反する行為であることなど、地道に伝えていくことができます。
まともな教育委員会なら、現場の実態が伝われば、校長会などの全体的な場での指導、ひどい事象の場合は個別に校長への指導などに動くでしょう。現場は「だれがいうたんや!」とか言うことになることを恐れるかもしれませんが、変な報復があったとしても、すぐにまた、組合へ報告、教育委員会からの指導につなげます。しかし、そういう管理職ほど、上からのプレッシャーには弱かったりします。
ここはがまんくらべです。しかし、管理職が個人攻撃などに走ることがあるかもしれません。そこは、現場の教職員どうしでささえあいたいところです。もちろんそんなことがあったら、ハラスメント事象として、組合に報告することができます。これは、決して管理職と敵対するということではなく、自分の所属する組織を良い方向にもっていくための行動なわけです。
まとめ〜
勤務時間を正確に、効率的に把握することは、業務改善の第一歩です。これが適切にされることから様々な施策が打ち出されていくわけです。現場の先生の生活や命を守ることにもつながることでもあるのです。
組合の重要な機能の一つとして、管理職ルートで伝わりにくい現場の課題を教育委員会へつなげることがあります。学校というのは、一つひとつの現場がばらばらですから、校長の独断が横行しがちです。現場の先生たちも他の学校の情報が少ない中ですから、「こんなもんなのかな」となりがちです。また、一人だけで???と思っても、なかなか言い出せなかったり。
一人ひとりの先生が思った???は、多くの場合、組織の課題です。そんな課題に管理当局が真摯にとりくめるように、現場のリアルな課題を届けることが必要で、そのハブになるのが組合です。そして、その組合の強さ=数が大きな力になるのです。まだ組合に加入していない先生は、組合に加入している人にちょっと相談してみてください。
組合をうまく活用するアイディアが一人でも多くの人に伝わりますように。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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